近年の大学院進学率の高まりとともに、目的意識や必要な資質をもたない学生が進学も増えています。就職活動を避けたかったり、同様の教育機関での環境に身を置きたいがための進学も見受けられます。学生時代に解決しておかなければならない心理的課題を持ち越している場合も多いです。研究環境への再適応が課題になっていたり、研究室内の教員等との人間関係に困難が生じることがあります。修了に際しての進路選択、社会的な居場所を見つける課題にもぶつかります。
このような大学院の複雑な課題への適応に、発達の特性上ついていけない方も多いと存じます。
大学院の研究が自分の目的意識や資質にあっているかどうか?
研究環境と自分が合っているかどうか?
研究室内の人間関係、とりわけ教員との人間関係に悩んでいないか?
修了に際して、専門分野を活かして働いていけるのか?
進路選択や社会での自分の位置づけに悩んでいないか?
「学位」や「研究」以外にも社会でいきるすべは沢山あります。進学そのものが自分本来の目的であったのかどうかを再検討し、自身の能力を活かす方法を考えてみませんか。
就職にはタイミングがあります。仕事をしなければならない状況に追い込まれたときに手遅れにならないようにすることが大事です。就職の時期を逃してしまうと、「学位」があっても、結果的に高卒や学士卒の人と同じフィールドで戦うことになります。そうなると、「学位」が邪魔をして、本来持っている才能を活かせなくなってしまうこともあります 。